On Off
cosmos cosmos
Chocolate Cosmos
ranunculus ranunculus
Ranunculus
rose rose
Rose
dahlia dahlia
Dahlia
carnation carnation
Carnation
scabiosa scabiosa
scabiosa
18時53分の宇宙と戯れる。
波がまだ足にからみついてくるような 感覚と遊びながら、 なまあたたかい風につつまれて、歩く。 西の空を振り向くと、 とろける太陽が静かに濃くにじんで。 まばたきした間に、 影絵のような宇宙ができあがっていた。
クルーズの向かう先
太陽がのぼり、いかりを下ろし、 まばゆい光を浴びて、遊びつかれた頃、 ゆっくりと夜が降りてくる。 船は水しぶきを躍らせながら、 地球の中心へと進んで行く。 この世界の美しさは、 内側からあふれていることを知った。
才能の居場所は自由だ。
緞帳(どんちょう)が上がる。 客席は息をひそめている。 液体のように輝く漆黒のピアノと、 ゆっくりと向き合う。 最初の一音を中指で押す。 堰を切ったように流れ出す旋律は、 上へ上へと舞い上がっていく。
夜中のジャズにはブランケットを。
たっぷりとしたテナーサックスを、 寝間着とブラックコーヒーで聴いている。 こころの底の方をやさしく通過して、 細胞のすみずみまで広がって。 このまま、うとうとと、 夢の入り口まで漂っていこうか。
月明かりでダンスを。
美しい指先が万年筆をとる。 ほどよい重量感が手の中におさまる。 彼女は頭の中にある考えと、 胸の中にある想いがひとつになるまで少し待った。 そして黒いインクは、光をあやつるように舞いはじめた。 流れ出すように、彼女自身が表現されていく。
三日月がピエロを照らしている。
海沿いに立つサーカス小屋。 色味の抜けた旗が夜風に舞う。 楽屋にまで響く楽団のメロディー。 化粧の真っ最中の娘は、 この街を出て都会で演じることを 夢見ている。 黒いアイラインは、まぶたに羽のようにのった。